販路をとにかく拡大したい

1.自分でやるか誰かに頼むか

このタイトルを見ると、自分で営業に行くのか代理店に営業を頼むのか、とか、ネット通販などで自分で売るのか、小売店に卸して売ってもらうのか、のことだと思ったりしませんでしたか。じゃないです、販路を拡大したいのですから「自分でやるか誰かに頼むか」は自分で代理店を探したり販売店を探すのか、誰かに頼んで代理店や販売店を探すのか、という話です。

もちろんご自身で新たな販路=新たな代理店や販売店がどんどん探せればよいのですが、それがなかなかうまくいかないから苦労しますよね。それに10件の新しい販路の担当者さんに会えたとしても、すべての皆さんがあなたの会社の商品やサービスを扱ってくださるとは限りません。なので販路をどんどん拡大したいとすると新たな販路候補はいくつあっても多いということはないはず。となるとご自身でもどんどんあらたな販路候補を探してアプローチするのはもちろんですが手伝ってくれる人がいるのならお願いしない手はないですよね。

次回はそんな新しい販路候補探しを手伝ってくれる人をご案内させていただきます。あ、もちろん営業代行会社さんなどではないですよ。

2.お願いできればそれが一番

販路候補探しを手伝ってくれる人って誰?の前に、誰かに手伝っていただくのがなぜ良いのでしょうか。手伝ってくれるといっても、リストを作成してくれるとかネットで情報を探してくれるとかではないです。もちろんそういった手伝いをしてくださる方も大切ですが、ここでお話ししたい「手伝ってくれる人」とは「紹介してくださる人」のことです。それも無償で紹介してくださる人。

当たり前すぎてお話しする必要は全くないかもしれませんが、なぜ紹介してくださる人が大切かというと、一般的に①あなたのことを良い方向で説明して紹介の了承を取っている、②あなたのことを基本的に理解している人だから相手を厳選している、③紹介された側も相手の顔を立てて話だけはきちんと聞いてくれる、など成約への確立がとても高いからです。

有料の営業代行会社さんだと、アポは取ってくれる、紹介はしてくれるかもしれませんが①、②、③が欠けていることがほとんどだと思います。なので紹介してくださる人にお願いできればそれが一番良いです。

で、で誰が紹介してくれるの、そんな都合よい人いる?となると思いますので、次回はその紹介してくれる人についてお話しさせてください。

3.まずあたってほしいのは

販路候補探しをお願いするのに最も効果的で確率が高いのが金融機関の営業(渉外)さんです。個人事業主さんやフリーランスさんだと難しいかもしれませんが、「新規訪問先を増やしたい」のコーナーの「6.手始めに金融機関を頼ってみよう」と同じ理屈からです。

ただし、問屋さんを数社紹介してほしいというのであればよいですが、新規訪問先を1社2社と紹介いただくのと違い、ここでは「販路」という広い範囲、例えば量販店の本部さんを複数紹介してほしい、ある商品を取り扱っている専門店をたくさん紹介してほしいなどといった場合は6.手始めに金融機関を頼ってみようと少し手法を変える必要があります。(もちろん要件が会えば全く同じ方法でも構わないですよ)

ではどのように?調べてみたら全国で開催されているようですのでその方法を紹介させていただきます。

販路開拓で真っ先に思いつくのは展示会ではないでしょうか。ビックサイトやインテックス、最近人気らしいグランフロントやポートメッセなどで開催される展示会です。確かに効果的ですがそれなりに費用がかさむことと「中途半端な規模で出店するとかえってイメージを下げてしまう」というリスクがあります。そこでお勧めしたいのが地方銀行や信用金庫が合同で行っている展示会への出店です。費用も格安ですし、それなりに(義理)で来場する方も多く費用対効果は低くないのではないかと思います。

とお話しすると多くの方から「出展者も義理だし、来場者より関係者のほうが多くて。。。」という意見をいただきそうです。確かにその意見には反論できません、ただ今回お勧めするのは来場者より多い関係者ではなく、来場者や関係者より多いかもしれないお手伝いできている金融機関の皆さんです。

長くなってしまいましたので、お手伝いできている金融機関の皆さんにどのようにお願いするかは次回にさせてください。

4.主催関係者さんにお願いする(NEW)

信用金庫さんなどが合同で行っている展示会などで、来場者より多い関係者ではなく、来場者や関係者より多いかもしれない「お手伝いできている金融機関の皆さん」に販路拡大を依頼します。

信用金庫さんが合同で行っていますから、あなたの会社やあなたの営業エリアではない信用金庫さんの参加もあることと思います。エリア外の信用金庫さんの職員さんを何とか捕まえて(あなたの会社は、どこかの金庫さんのお客様として展示会に参加しているわけですから、担当エリア外の会社さんであっても無碍にすることはまずないはずです、捕まえて話をするのはそれほど難しくないはずです。ただ待っているのではなくあなたから出向いて話しかけてください、おみやげは出向いた側がいただくパターンが多いですから――このおみやげの話は別の機会で)

でここからはかなりはったりをかましていきますので、このようなやりかたには賛否両論あると思いますし、否定され非難も多いと思います。それなりの手法だという思いで読んでください。

担当エリア外の金庫の職員さんに「お客様を紹介してください」とお願いしたところで普通は「喜んで!」という言葉による社交辞令で終わってしまうと思います。なのでここははったりで「弊社の役員が、『地元の盛り上げには各地の会社さんとの取引が重要だ、これにより地元が活性化すれば弊社にも恩恵がある。』という考えでおります、○○金庫さんのお客様で、○○エリアに営業を仕掛けたいお客様がいらっしゃったら弊社のお客様を紹介します」といった感じで話しかけてみてください。同業他社との差別化に苦労している金融機関の職員さん、以外に乗ってきてくださいます。

これで、数社でもあなたの会社を頼ってくださる会社さんの紹介をいただければもうこちらのものですよね。もちろんあなたの会社やあなたのお客様の紹介はするとして、あなたの営業対象としてがっちり取り組める可能性が出てきます。

そんなにうまくいくの?という疑問の声が満載だと思います、が、実際にうまくやっていらっしゃる中小企業さんを複数拝見していますし、実際に数社獲得したことがあります(微々たる数の実績で恥ずかしいのですが………)。このような展示会のお誘いや情報があったら参加をご検討ください。

あ、だしに使う役員さんや社長さんとは話を合わせておいてくださいね。


エリア外じゃなくてエリア内で、という場合は、新規訪問先を増やしたいの「6.手始めに金融機関を頼ってみよう」をご覧ください。